場合の数の解き方や公式がみるみるわかる
100以下の自然数で5の倍数はいくつあるでしょうか
5,10,15,と続き95,100までが5の倍数ですね
これは100÷5で20個あります
では100以下の自然数で6の倍数はいくつあるでしょうか
6,12,18,と続き90,96までが6の倍数ですね
これは100÷6が16あまり4なので16個あります
それでは100以下の自然数で5の倍数または6の倍数はいくつあるのでしょうか
5の倍数が20個で6の倍数が16個だから足して36個だと思ったかもしれません
しかしそうではないのです
5の倍数かつ6の倍数である30の倍数を二重に数えないようにしなければなりません
30の倍数は100÷3で3あまり10なので3個あります
よって20+16-3で33個が正解となります
では続いての問題です
1クラス40人のうち国語が得意な生徒は18人、数学が得意な生徒は15人、国語も数学も得意な生徒は8人います
このとき国語または数学が得意な生徒は何人いるでしょうか
これも先ほどと同じように考えて18+15-8=25で25人が正解です
和の法則
大小2つのサイコロを振ったときに出る目の和が5の倍数になるのは何通りでしょうか
出る目の和が5になるのは(1,4),(2,3),(3,2),(4,1)の4通りです
また出る目の和が10になるのは(4,6),(5,5),(6,4)の3通りです
そのため答えは4+3で7通りとなります
このようにAという出来事の起こり方がa通りでBという出来事の起こり方がb通りでAとBは同時には起こらないときAまたはBはa+b通りあり、これを和の法則といいます
今回の例ではAは出る目の和が5になることでBは出る目の和が10になることですね
積の法則
3種類の洋菓子と6種類の飲み物から1種類ずつ選ぶとき洋菓子と飲み物のセットの選び方は何通りあるでしょうか
洋菓子の選び方は3通りでこの3通りのそれぞれに対して飲み物の選び方が6通りあるので答えは3かける6で18通りになります
このようにこのようにAという出来事の起こり方がa通りでそのそれぞれに対してBという出来事の起こり方がb通りのときAかつBはa×b通りあり、これを積の法則といいます
今回の例ではAは洋菓子を選ぶことでBは飲み物を選ぶことですね
順列
A,B,C,D,Eの5文字から3文字を選んで一列に並べる方法は何通りでしょうか
先頭は5通り、2番目が先頭で選んだ文字以外の4通り、3番目が先頭と2番目で選んだ文字以外の3通りなので5×4×3で60通りです
異なるn個からr個選んで並べる方法の数をで表します
5文字から3文字選ぶ例だとでこれは60になります
=5×4×3=60というわけですね
では6人から4人を選んで一列に並べる方法は何通りでしょうか
=6×5×4×3=360なので360通りが答えです
n個からr個選んで並べるのは
となります
またです
続いて男子5人と女子3人が一列に並ぶ場合を考えます
(1)両端が男子になるのは何通りでしょうか
先頭の男子の選び方が5通り、最後尾の男子の選び方が4通り、残りの男女6人の並び方が6!通りなので5×4×6!=14400で14400通りになります
(2)女子3人が連続して並ぶのは何通りでしょうか
女子3人をまとめて考えると、男子5人とまとめた女子を合わせた並べ方は6!通りでそのそれぞれに対して女子3人の並べ方は3!通りなので、答えは6!×3!=4320で4320通りとなります
円順列
A,B,C,Dの4人を円形に並べることを考えます
1,2,3,4の数字が時計回りに並んでいてAからDの4人がこの数字のどこかに並ぶとします
1234がABCD,BCDA,CDAB,DABCになっているときは回転すればすべて同じ並び方ですね
このように回転して同じになるなら同じ並べ方とします
ここでは4つの並び方が同じになるのでA,B,C,Dの4人を円形に並べる方法は4!÷4で6通りとなります
もう1つの解き方としてはAを1に固定してしまいます
そうすると残りの2,3,4に誰が来るかで3!通りなので6通りになります
このように円形に並べる順列を円順列といいます
そして同じように考えることでn個の円順列は(n-1)!通りになります
組合せ
A,B,C,D,Eの5文字から3文字を選ぶ方法を考えます
これらの5文字から3文字を選んで一列に並べる方法は=5×4×3で60通りですね
しかし今回は一列には並べずにただ選ぶ方法が何通りかを求めます
例えばACEとAECは一列に並べるなら異なる並べ方ですがただ3文字を選ぶなら同じ選び方になります
このようにACE,AEC,CAE,CEA,EAC,ECAの6つはすべて同じ、すなわちA,C,Eの3文字を選んで一列に並べる3!=6通りはすべて同じなのです
他の3文字を選んだときも3!通りはすべて同じなのでA,B,C,D,Eの5文字から3文字を選ぶ方法は60÷6で10通りとなります
このようにn個からr個選ぶ方法の数をで表して
となります
また、例えば6個から4個を選ぶということは選ばない2個を決めるということなのでとなります
よってです
だったり
となります
A,B,C,D,E,Fの6人を第1組、第2組、第3組に分ける方法は何通りでしょうか
第1組に6人からどの2人を選ぶか、第2組に残り4人からどの2人を選ぶかを考えて通りです
ではA,B,C,D,E,Fの6人を2人ずつの3グループに分ける方法は何通りでしょうか
これは第1組や第2組と名付けずただ2人ずつに分けるということですね
例えばAB,CD,EFの2人ずつのグループでは組を名付けるなら第1組にどの2人かで3通り、第2組にどの2人かで2通り、第3組は残りの1通りで3×2×1で6通りありますが組を名付けないならこれらはすべて同じで1通りになります
よって90÷6で15通りが答えとなります
数学的帰納法がこれでわかります
ここでは数学的帰納法について学びたいと思います
自然数nに関する条件Pについて
次の(1)と(2)の両方が示せたら
すべての自然数nについてPが成り立つと言えます
(1)n=1のときPが成り立つ
(2)n=k のときPが成り立つと仮定すると、n=k+1のときもPが成り立つ
これはなぜかと言いますと
まず(1)よりn=1のときPが成り立つことが言えて
次に(2)でk=1を代入するとn=2のときもPが成り立つことが言えます
これより(2)でk=2を代入してn=3のときもPが成り立つことがわかります
さらに(2)でk=3を代入することでn=4のときもPが成り立ち
以下同様にn=5,6,そしてそれ以上のときもPが成り立つので
すべての自然数nについてPが成り立つと言えます
このように(1)と(2)の両方を示すことで
すべての自然数nで条件Pが成り立つという証明方法を
数学的帰納法と言います
実際にどのように証明していくのか見てみましょう
自然数を1からnまで足した和がn(n+1)を2で割ったものになることを示したいと思います
このことをPとすると
(1)n=1のとき
1からnまで足すというのは1になります
一方でn(n+1)を2で割ることは1かける2を2で割ることなので1です
よってPは成り立っています
(2)n=k のときPが成り立つと仮定すると
1からkまで足した和がk(k+1)を2で割ったものになっています
ここでn=k+1のとき、1からk+1まで足した和は1からkまで足した和にk+1を加えたものですね
そのためこれはk(k+1)を2で割ったものにk+1を加えたものとなります
これを計算すると(k+1)(k+2)を2で割ったものになります
よってn=k+1のときもPが成り立ので
数学的帰納法によりすべての自然数nについてPが成り立つことが示されました
このようにしてすべての自然数について成り立つことが言えるので、数学的帰納法がいかに便利か実感していただけたのではないでしょうか
式の証明などでは数学的帰納法が使えるかもしれないのです
また、数学的帰納法の使い方としては次のようなものもあります
(1)n=1のときとn=2のときにPが成り立つことを示す
(2)n=kのときとn=k+1のときにPが成り立つならばn=k+2のときにPが成り立つことを示す
このように(1)と(2)の両方を示すことによりすべての自然数nについてPが成り立つことが言えるのです
なぜならば、まず(1)よりn=1とn=2のときにPが成り立つことが言えて
次に(2)でk=1を代入するとn=3のときもPが成り立つことが言えます
これより(2)でk=2を代入すると、すでにn=2のときとn=3のときにPが成り立つことがわかっていますから、n=4のときもPが成り立つことがわかります
さらに(2)でk=3を代入することでn=3とn=4のときにPが成り立つことから、n=5のときもPが成り立つことがわかります
以下同様にn=6,7,そしてそれ以上のときもPが成り立つので
すべての自然数nについてPが成り立つと言えます
こういう使い方もあるのですね
そして数学的帰納法は数学の様々な問題に応用できるので、これが使えるようになると一気に解法の幅が広がるすごく便利なものなのです
nが出てくる方程式を示したいけれどすごく難しそうだというときにも、数学的帰納法を使えば示せるかもしれません
また、数列の一般項を求めたいときにnが小さな値でいくつか実験してみたら一般項が予想できたときも、数学的帰納法でその一般項を示せたりもします
その他にもなんとなくある方程式だったりある性質だったりが成り立ちそうな気はするのだけれど実際に成り立つのかどうかはよくわからない、しかしいくつかの数字を代入してみたら成り立っているというときにも数学的帰納法は力を発揮します
数学的帰納法を使うことでそうした方程式や性質が正しいことを示せるからです
ただ単にいくつかの数字を代入したときに成り立っているというだけでは正しいのかどうかわかりません
実際多くの数字を代入していくと成り立っていなかったという例は山ほどあります
ですので数学的帰納法によって成り立つかどうかを調べることはとても便利なのですね
また、数学的帰納法というのは実は達成感を与えてくれるものでもあるんです
どういうことかと言いますと例えば複雑な問題に出会ったときは最初はまさに五里霧中の状態です
途方に暮れるかもしれません
そんなときに数学的帰納法を思いつければ一気に光が差してきます
まずはn=1のときに成り立つことを確認して小さな達成感を得ます
続いてn=kで成り立つことを仮定してk+1でも成り立つことを示すわけですがこのn=kでの仮定をどう使えばいいのか頭をフル回転させてn=k+1でも成り立つことを導くことはまさに快感です
こんな風に達成感を得られるのですね
連立漸化式で重解のとき
連立漸化式で重解のとき
ただし、となるので
とすると
で重解となります。これより
で
に代入して
両辺をで割って
とおくとなので
となって求まりました。
それでは二つ目の解き方です。
(1)
(2)
で
(2)より
なので
それぞれ(1)に代入して
より
で重解になり
で
より
両辺をで割って
とおくと
となって先ほどと同じ答えになりました。
連立漸化式はこう解けます!その1
今回は連立漸化式というものを学んでみましょう
数列の漸化式を解く問題の中には漸化式が一つだけではなくて二つ出てくる問題もあるのです
そして数列も二つ出てくるという感じです
二つの漸化式が両方成り立つときにうまい具合に漸化式を解いてそれぞれの数列を求めるのです
そんなことができるのでしょうか
ここからは連立漸化式が実際にどういうものなのか、またどのように解いていくのかを見ていただきたいと思います
連立漸化式その1
が与えられたときのを求めよという問題です
これを解くためにちょっとしたコツがあります
2つの漸化式から
という形になれば{}が等差数列になって考えやすくなりそうですね
なのでこの形を目指します
ただしです
ここでとすると
となって{}が等差数列になります。よって
なので
にそれぞれ代入して
なので
(1)
(2)
(1)-(2)より
これと(2)より
振り返ってみると{}が等差数列になるようにしたいので
を考えたのがポイントでした
さて、連立漸化式には今とは異なる解き方もあります。
今度はそれを見てみましょう。
で
一つ目の式より
(A)
二つ目の式より
ですが、このを
にすると
となり、これらと(A)より
となって隣接三項間漸化式になるので
より
(B)
(C)
(B)より
(C)より
となってより
と
なので
となりますが
なので
となって先ほどのと同じですね
そしてに
と
を代入して
となりますが
なのでこちらも先ほどのと同じです。
このような解き方もあるのですね。
連立漸化式で計算が複雑な場合
連立漸化式
と
が与えられるときのを求めよという問題です
{}が等比数列になることを目指します
であり、また
なので
に代入して
(1)
(2)
(1)より
(P)
(2)より
(Q)
(P)-(Q)より
よって
さらに
(P)
だったので
大変な計算でしたが何とか答えにたどりつきました
さて、数列の漸化式ではフィボナッチ数列もよく出てきます
こちらのページで
一般項を求めてみましょう。
フィボナッチ数列の一般項はこんな形なんです
数列の漸化式の例としてこのページではフィボナッチ数列を見てみたいと思います
フィボナッチ数列は有名な数列なので皆さんもどこかで見かけたことがあるかもしれません
大学入試の問題でもよく出てきたりします
ただそんなフィボナッチ数列の一般項については求めたことがない方もいることでしょう
そんな方も心配ご無用です
どんな風に求めるのかをこれからお見せします
それではそんなフィボナッチ数列の一般項を求めていきましょう
まずフィボナッチ数列の漸化式です
フィボナッチ数列とは
で定まる数列です
このフィボナッチ数列の一般項はどう求めるのでしょうか
なので
を解くと
よって
(1)
(2)
となる
(1)より
(2)より
もう一度まとめると
(P)
(Q)
なので(P)-(Q)より
となって隣接三項間漸化式を解くことでフィボナッチ数列の一般項がわかりました