数と式の計算や相加相乗平均の不等式というのは高校数学の最初の方で学びます。
しかしこれらは学べば学ぶほど奥深いものなのです。
今回の問題はそんな、相加相乗平均の不等式を使って解く問題ですが早稲田や慶応、旧帝大クラスであれば解き切りたいところです。
問題
がについての恒等式となるときの値を求めよ。また、が正のとき
の最小値を求めよ。
解答
の両辺にをかけて
なので
となる。これよりが正のとき、
(相加相乗平均の不等式)
等号成立は のときで
よってのとき
最小値をとる
以上が解答になるわけですが今一度振り返ってみると問題の前半部分はよくある恒等式の問題でしたね。
まず両辺の分母を払いそれぞれの係数を比べて連立方程式を立ててP,Q,Rの値を求めたのですね。
そして後半の最小値を求める場面で相加相乗平均の不等式を使ったわけですがここでひと工夫が必要だったわけです。
PとQの出てくる項をひとまとめにして考える、これは少し難しかったかもしれません。
こうすることでルートの中にある分子と分母がうまく約分されて計算しやすくなっているのですがまるで魔法のように感じた方もいるかもしれません。
PとQの項をまとめたら分母と分子に何が出てくるか、それを見極めることができたかどうかがこの問題を正解できたかどうかの分かれ目と言えそうです。
早稲田や慶応、旧帝大といったレベルになれば入試の典型問題だけではなくそれらを応用した問題もしっかりと学習しておく必要があるのですね。
こう書くとそれらの大学の問題はとてつもなく難しいもののように感じるかもしれませんが応用問題とはいっても難易度は標準レベルから少し難しめのことがほとんどですので一つ一つの事柄について落ち着いて学習していくことが大切だと言えるでしょう。
今回は相加相乗平均の不等式を使った式の計算について学んできたわけですがどうだったでしょうか。
今回の問題でもし理解があやふやな所があればぜひとももう一度見直して理解を確かなものにしていきましょう。